この航空会社について
Since: 1998
天草エアラインは、熊本県天草市に本社を置く、自治体主導の「第三セクター方式」で設立された地域航空会社です。保有機体はわずか1機のみという、日本で最も規模の小さい航空会社ですが、天草諸島と九州本土・関西圏を結ぶ重要な生活の足として、また、その卓越した独自サービスから全国に根強いファンを持つ「小さな巨星」として知られています。
機材は、フランス・イタリアのATR社製「ATR 42-600」1機のみ(愛称:みぞか号)で運用され、「1機ですべてを回す」という究極の効率運営を行っています。機体には親子イルカが描かれた鮮やかなデザインが施され、2026年現在も天草のシンボルとして親しまれています。座席数は48席で、革張りのシートを採用。プロペラ機ならではの低高度飛行により、雲の下から九州の雄大な景色を楽しめる点が大きな魅力です。
路線展開は、天草空港を拠点に、福岡、熊本、そして大阪(伊丹)の3地点を結んでいます。1機の機体が、天草―福岡(3往復)、天草―熊本(1往復)、熊本―大阪(1往復)を1日でこなす極めて緻密な運用スケジュール(通称:1日10便運用)が特徴です。JALグループ(日本航空・J-AIR)およびANAとのコードシェア(共同運航)も実施しており、大手キャリアの予約ネットワークを通じて全国からの乗り継ぎ利便性を確保しています。
サービス面では、小規模だからこそできる「手作り感」と「おもてなし」が最大の強みです。客室乗務員が手書きで作成する機内誌「みぞか号だより」は、沿線の観光情報やスタッフの日常が綴られ、大手にはない温かみを感じさせます。また、限られた時間の中でも天草の特産品を活かした茶菓の配布(一部路線)や、地域住民との距離の近さを活かした柔軟な対応など、地域密着を体現するサービスが評価されています。2026年現在も、単なる移動手段を超えた「乗ること自体が旅の目的」となる航空会社として、独自の地位を確立しています。