中短距離の主力として、長く第一線で活躍しています。

ボーイング777-200は、ボーイング社が市場調査から設計までを航空会社と共同で行う「ワーキング・トゥゲザー」という革新的な手法で開発した、初代「トリプルセブン」の標準モデルです。1995年の初就航以来、それまでのボーイング747よりも効率的で、ボーイング767よりも高い輸送力を持つ「中・大型双発機の決定版」として、世界の航空業界の勢力図を塗り替えました。当時としては画期的な完全デジタル設計(CATIA)を導入し、操縦系統にはボーイング初の「フライ・バイ・ワイヤ」を採用するなど、現代のハイテク旅客機の礎を築いたモデルです。 技術面での最大の特徴は、双発機として類を見ないほどの巨大な胴体径と、世界最高クラスの推力を誇るエンジンにあります。プラット・アンド・ホイットニー社製「PW4000」、ロールス・ロイス社製「トレント800」、ゼネラル・エレクトリック社製「GE90」という3種類のエンジンから選択が可能であり、これにより高い柔軟性を実現しました。また、主翼は非常に効率的な設計がなされており、その後の長距離型へと繋がる優れた基本性能を備えています。2026年現在、初期型の多くは第一線を退きつつありますが、その頑丈な設計と信頼性は、後継のB777-200ERやB777-300ERへと引き継がれ、今日に至る双発大型機時代の黄金期を作り上げました。

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日本就航機体数 · 大型機

客室空間においては、ボーイング747に匹敵するキャビン幅を誇り、かつてない開放感を提供しました。円形の断面を活かした高い天井や、大型の手荷物収納棚は当時の乗客に衝撃を与え、現在でも「広い機体」の代名詞となっています。座席配置も自由度が高く、国内線の大量輸送から国際線の中距離運用まで幅広く対応してきました。また、この機体は世界で初めて、設計段階からETOPS(双発機による長距離進出運航)を考慮して開発されたため、双発機による太平洋横断などの長距離飛行を日常的なものにした歴史的功績を持っています。

2026年現在の日本国内における状況としては、日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)で長年「国内幹線の主役」として君臨してきたB772は、その役割をA350-900やB787-10へと完全に引き継いでいます。一時期、エンジンの不具合による運航停止という苦難もありましたが、それを乗り越えて日本の高度経済成長期後の大量輸送時代を支え抜きました。2026年現在、旅客機としての運用は限られたものとなっていますが、その基本設計の優秀さは今なお色褪せず、航空ファンの間では「トリプルセブンの原点」として、そして日本の空を支えた不世出の傑作機として、深く記憶に刻まれています。